『Mortal Stakes』Robert B. Parker (邦題『失投』)
- 作者: Robert B. Parker
- 出版社/メーカー: Dell
- 発売日: 1987/05/01
- メディア: マスマーケット
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Robert B. Parkerの『Early Autumn』(邦題『初秋』)は、自分の中でベスト10に入る大好きな小説で、他のParkerの本も読んでみたいとずっと思っていたのだが、なかなか読めずに何年も経ってしまった。全部で39作あるスペンサーシリーズで自分にとって2作目として『Mortal Stakes』(邦題『失投』)を選んだ。
やはりRobert B. Parkerはおもしろい。なんというか、雰囲気がかっこいいのである。
ボストン・レッドソックスのエースであるマーティ・ラブは、とある家族の秘密をネタに八百長を強いられる。家族をとるか、野球をとるか、答えのない問いに直面する。そこでスペンサーがマーティにかけた言葉がまたかっこいい。
Grow up, Marty," I said. "The world's not all that clean. You do what you can, not what you oughta."
(訳:「大人になれよ、マーティ」と私は言った。「世の中はすべてがそんなにきれいなものばかりじゃない。すべきことをやるんじゃない。できることをやるだけだ。」)
僕の英語理解力がないからか、スーザン・シルヴァマンとブレンダ・ローリングそれぞれのスペンサーとの関係性が今ひとつ理解できなかったのだが、ブレンダとの関係を指してスペンサーが言った言葉もまたかっこいい。
"Maybe continuity is better than change."
(訳:変化よりも継続の方がたぶんいい。)
もう一つかっこいいなと思うのは、ところどころ出てくる食事のシーンだ。一緒に食事を取る相手との関係性やスペンサーの心理が食事に反映されていて、それがまたかっこいいのだ。
またちょくちょくスペンサーシリーズを読んでいきたいと思う。